「なんだか最近、頭皮がムズムズする…」
「『敏感肌用』って書いてあるシャンプーを使っているのに、フケやかゆみが気になる…」
「髪のパサつきやうねりもひどくなってきた気がする…」
40代になり、仕事に家事にと毎日いそがしくされている中で、ふと鏡を見て、髪や頭皮の変化にため息をついてしまう…。そんな経験はありませんか?
若い頃はどんなシャンプーを使っても平気だったのに、今は新しいものを試すのがちょっと怖い。成分表を見ても、カタカナばかりで何が何だかさっぱり分からない。
そのお気持ち、とてもよく分かります。実は、多くの方が同じような悩みを抱えていらっしゃいます。
でも、ご安心ください。シャンプーの成分は、ちょっとしたポイントさえ押さえれば、誰でも簡単に見分けられるようになります。
この記事を読み終える頃には、あなたは「オーガニック」「天然」といった言葉だけに惑わされず、自分の肌と髪に本当に必要なものを選び抜く知識を身につけているはずです。
もうシャンプー選びで迷わない、新しい自分に出会うためのヘアケア、一緒に始めてみませんか?
もう迷わない!敏感肌さんが知っておくべきシャンプー成分の基本
シャンプーのボトル裏にびっしり書かれている成分表。見るだけで頭が痛くなりそうですが、注目すべきポイントは実はごくわずかです。まずは、シャンプーの心臓部ともいえる「洗浄成分」から見ていきましょう。
まずはここをチェック!シャンプーの洗浄成分、3つのタイプ
シャンプーの役割は、なんといっても「洗うこと」。この洗浄成分が、あなたの頭皮への優しさを大きく左右します。大きく分けて3つのタイプがあるんですよ。1. 高級アルコール系(ラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸Naなど)
市販のシャンプーに最も多く使われているタイプです。泡立ちが良く、洗浄力が高いのが特徴。頭皮がベタつきやすい方や、スタイリング剤をしっかり使う方には合うこともあります。
ただ、洗浄力が強いぶん、肌がデリケートな方には刺激が強く、必要な皮脂まで奪ってしまう可能性も。もし、シャンプー後に頭皮がつっぱるような感じがしたり、乾燥によるフケが出たりする場合は、このタイプの成分が原因かもしれません。
2. 石けん系(カリ石ケン素地、脂肪酸ナトリウムなど)
天然由来の成分で、さっぱりとした洗い上がりが特徴です。洗浄力はしっかりありますが、髪の毛は弱酸性、石けん系はアルカリ性なので、洗い上がりに髪がきしみやすいという特徴があります。3. アミノ酸系(ココイルグルタミン酸Na、ラウロイルメチルアラニンNaなど)
最近よく耳にするようになった「アミノ酸シャンプー」の主成分です。洗浄力がマイルドで、髪や頭皮と同じ弱酸性のため、とにかく刺激が少ないのが最大のメリット。
敏感肌さんや、髪のパサつき、カラーリングの褪色が気になる方に、まず試していただきたいのがこのタイプです。泡立ちが控えめなものもありますが、そのぶん優しく洗い上げてくれます。
これって本当に悪者?シリコンと防腐剤(パラベン)の真実
シャンプー選びでよく話題になる「シリコン」と「防腐剤」。なんとなく「入っていない方が良いもの」というイメージがありませんか?でも、必ずしもそうとは言い切れないんですよ。
【シリコンについて】
シリコン(成分名:ジメチコン、シクロメチコンなど)は、髪の表面をコーティングして、指通りをなめらかにしてくれる成分です。キューティクルの傷んだ部分を覆って、摩擦から髪を守る役割もあります。
「毛穴に詰まるから良くない」と言われることもありますが、現在の技術で作られているシリコンは、髪や頭皮に過剰に残ることはほとんどないと言われています。
特に、最近ではシャンプーにシリコンが入っているものはほとんどなく、ダメージが気になる髪のトリートメントに入っている分には、手触りを良くするための優秀な潤滑剤として働いてくれます。「ノンシリコン=良い」と決めつけず、髪の状態に合わせて選ぶのがおすすめです。
【防腐剤(パラベン)について】
防腐剤(成分名:メチルパラベン、プロピルパラベンなど)は、シャンプーの品質を保ち、雑菌の繁殖を防ぐために欠かせない成分です。
「パラベンフリー」や「防腐剤フリー」と書かれていると、お肌に優しそうに感じますよね。ですが、その場合も別の種類の防腐剤が使われていることがほとんどです。そして、防腐剤が入っていないと、お風呂場のような湿度も温度も高い場所では、すぐに製品が劣化してしまい、かえって肌トラブルの原因になることも。
パラベンは、アレルギーを起こす可能性が非常に低い、実績のある防腐剤のひとつです。過度に怖がる必要はありませんよ。
【実践編】敏感肌さんのためのヘアケア選び、3つの鉄則
成分の基本が分かったところで、いよいよ実践編です。明日からあなたがヘアケア製品を選ぶときに、ぜひ思い出してほしい3つの鉄則をお伝えします。
「やってはいけない」から卒業!今日からできる選び方のポイント
たくさんの情報に振り回されるのは、もう終わりにしましょう。ポイントはたったの3つです。ポイント1:まずは「アミノ酸系」の洗浄成分から試してみる
シャンプー選びで最も重要なのは、やはり洗浄成分です。もし今、頭皮の乾燥やかゆみに悩んでいるなら、まずは「ココイル〜」「ラウロイル〜」といった名前で始まるアミノ酸系のシャンプーを選んでみてください。それだけで、頭皮環境がぐっと改善されることがあります。ポイント2:40代の髪が喜ぶ「保湿・補修成分」に注目する
年齢とともに髪の水分や油分は失われがち。パサつきやうねりが気になるのは、そのサインかもしれません。シャンプーやトリートメントを選ぶ際は、以下のような成分が入っているかチェックしてみましょう。
保湿成分:セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲン、リピジュア®など
補修・エイジングケア成分:ヘマチン(白髪予防やダメージ補修)、カタラーゼ(白髪の原因にアプローチする酵素)、ケラチンなど
特にヘマチンやカタラーゼといった成分は、年齢を重ねた髪と頭皮の悩みに根本からアプローチしてくれる、プロも注目の成分です。ポイント3:「オーガニック=安心」という思い込みを手放す
「オーガニック」や「天然由来」と聞くと、無条件でお肌に優しいイメージがありませんか?
確かに、化学的なものを避けたいという気持ちはよく分かります。
しかし、植物由来の成分が、すべての人に合うとは限りません。 例えば、ソバやナッツにアレルギーがある人がいるように、特定の植物エキスが肌に合わず、かゆみや湿疹を引き起こすこともあるのです。
大切なのは、ブランドイメージや言葉だけでなく、「自分の肌に合うかどうか」という、ただ一点です。
そして、ここが一番お伝えしたいことなのですが…もし、新しいシャンプーを使い始めて、「なんだか痒いな」「フケが増えたかも」「髪がベタつく…」と感じたら、まだたくさん残っていたとしても、勇気を持って使用を中止してください。
「もったいない」という気持ちが、あなたのデリケートな頭皮をさらに傷つけてしまうかもしれません。あなたの体を一番に考えてあげてくださいね。
まとめ
今回は、40代の敏感肌さんがシャンプー選びで失敗しないための、成分の知識と選び方のポイントについてお話ししました。
まずは洗浄成分をチェック!おすすめはマイルドな「アミノ酸系」
シリコンや防腐剤を過度に怖がらないで
保湿・補修成分(ヘマチンなど)にも注目しよう
「オーガニック=安心」ではない。自分の肌に合うかが一番大事
合わないと感じたら、勇気を出して使用を中止する
たくさんの情報をお伝えしましたが、一番大切なのは、成分を知ることで、自分自身を大切にする選択ができるようになるということです。
この記事が、あなたのこれからのヘアケア選びの、心強いお守りのようになれば嬉しいです。
もし、「いろいろ試したけど、自分に合うヘアケアがどうしても見つからない…」「もっと詳しく、自分の髪や頭皮の状態を知りたい!」という方は、ぜひ一度、私たちプロにご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。